「まず自分について知ることから始めよう」、そして「社会にも目を向けよう」

山本 美奈子 先生

皆さんは、これからの大学生活の目標や将来のキャリアについてどのように考えていますか?入学直後でやりたいことが見つからず、大学生活をどのように過ごせばよいか迷っている方もいるかと思います。また、大学の授業では、グループワークやディスカッションが多く取り入れられています。そのため、人とのコミュニケーションに不安を感じている方もいるかと思います。

本授業では、オンデマンド形式で授業を行います。前期の「自己理解(キャリアデザイン)」では、肯定的に自己を捉えた上で、自分らしさについて理解を深めることを目的としています。肯定的に自分を捉えることは、前向きな気持ちになり、積極的に行動するエネルギー源になるからです。併せて、「聴く」「話す」「意見をまとめる」など基本的なコミュニケーションスキルを学び、自分のコミュニケーションスタイルと人との関わり方について理解を深めていきます。

後期の「社会理解(キャリアデザイン)」では、経済、経営、金融等の専門家の講演を動画で視聴し、地域経済や地域社会について学びます。そのうえで、山形県内の企業を1社選び、企業の魅力について企業研究に取り組んでいきます。このように自己理解を深め、社会にも関心を向けながら、大学生活をどのように過ごし学ぶかについても考えていきます。本授業は選択性ですが、併せて履修して頂くことを推奨します

地域から学ぶ社会理解

農学部 食料生命環境学科

松下 歩慎

私は「キャリアデザイン」の科目から「自己理解」と「社会理解」の二つの授業を履修しました。将来のことについて早めに準備すべきと考え「キャリア形成」の中から上の二つを選択しましたが、履修してやはり私の勘は間違いではなかったと確信しました。1年生のうちから将来のイメージを持てたため、この授業ではとても貴重な機会を得たと思います。ここでは、後期の「社会理解」の授業について紹介します。

 この授業の魅力は、主に二つあります。

一つ目は、地域経済や地域社会について学べることです。この授業では金融、法律、税金、経済の四つの分野から講演を聞くことができます。コロナウイルスの影響から動画での視聴となりましたが、その分複数の講演を聞くことができ、各分野で地域経済や企業の理解を学ぶ機会になりました。自分の将来と関係のない仕事にも知見を広められるところが、この授業の大きな魅力です。

二つ目は、山形の企業について学べることです。学生は山形の企業の中から一社を選び、企業研究をします。この活動のいい点は、取り組みを進めていくにあたって、山形の素敵な企業の存在に気づけるところです。また、就活を始める際の企業選びの練習にもなり、早めの将来の準備に取り掛かれます。私自身も、この活動で得た知識や経験を将来の就活に生かしていこうと考えています。

 大学生になると中学や高校よりもはるかに、人と関わる機会が多くなります。最初はその変化に戸惑いを覚えるかもしれませんが、そういった出会いは自分の価値観や考え方を大いに広げてくれるものです。皆さんも様々な人との出会いを通して、自分の可能性を広げられるように頑張ってください。