問い続け、学び続けるための第一歩

橋爪 孝夫 先生

新入生の皆さん、山形大学へのご入学おめでとうございます。これから皆さんは新しく大学生としての学びを始めることになります。期待する部分も不安な部分もあるかと思いますが、これまでとは違った日々が始まることを素直に受け止め、落ち着いて歩み始めて頂ければと思います。

大学での学びの大きな特徴は、それが知的創造の営みだということです。現在のように様々の分野において変化が激しく、常に新しい未知の課題が現れ、誰もが試行錯誤しながらそのような課題に対応することが求められている社会においては、人類のこれまでの知的成果を大切にしつつも、それだけで全てのことに対応出来るという考えに陥らず、常に知的創造的成長をしながらよりよい未来を目指して進んでいく必要があります。

そのような社会で活躍していくためにも、大学で課題発見・探究型の学びを修めていく必要があります。教科書や参考書のどこを探しても「定められた正解」が載っていないような、教員であっても唯一絶対の正解は持っていないような課題を見定め、先人の知的成果を借りながら自分なりの答を出していくことが重要です。

そこでスタートアップセミナーでは、全学部混合クラスでグループを作り、仲間達と協力しながら、大学ならではの学びに取り組むための基礎となる「学びの型」を身につけることが出来るようになっています。きちんと型を身につけて、以後の授業では学びの力を存分に発揮してください。

広い視野と深い考察をもって、どのような場面でも自ら「問い」を発見し、それに答えられるよう学びを進めればまた新たな「問い」に出会う……。学び続けることで大学生活を充実させられるよう願っています。

大学生の第一歩

工学部 機械システム工学科 2年

飯尾 ありさ

大学に入って私がまず思ったのは、大学と高校って何が違うの?ということでした。テストは勿論高校でもあったし、レポート?も文章を書いて提出する課題が高校でもあったような。こんな思いをした人は私だけでないと思います。今日紹介するスタートアップセミナーは、このような疑問や新入生の不安を取り除き、大学生活のスタートをちゃんと切るための授業です。

スタートアップセミナーは、プレゼンテーションやレポートとは何なのか?またどのように調査を進めるのか?などを丁寧に教えてもらえる唯一の授業だと思います。大学はあっという間に授業が進み、レポートが定期的に課される授業もあります。いきなりレポートって言われても…なんてことにならなかったのは、この授業のおかげでした。5月あたりに行われる「図書館ツアー」では文献を調べるノウハウやコツを教えてもらえ、図書館を最大限活用できるようになります。これは大学生の重要な武器です。

またこの授業では、他学部の学生と少人数で交流できます。クラス自体も少人数になりますが、授業内で4〜5人の班に分かれて実際にプレゼンを行ったりするので、友達もでき、絆も深まりますよ。

最後に、大学はとても自由がきく場所です。誰も出席日数が足りないなんて教えてくれないし、授業も自分で選びます。また一人暮らしの方であれば、朝夕のご飯の心配だって誰もしてくれないんです。そういう意味でも、大学生活の基盤作りに、この授業はとても役に立ちました。

この授業で得られるものは、大学生活やひいては社会人でも使えるスキルばかりなので、皆さんの役にも立つと思います。スタートアップセミナーを大学生活のはじめの一歩として、どんどん成長なさってくださいね。