山形で活躍するゲスト講師と出会い、これからの仕事と生活について考えてみよう

井上 榮子 先生

本授業は、山形で活躍するゲスト講師の方々による講義を通じて、男女がともに仕事と生活の調和(ワークライフバランス)を保てる働き方について考え、自らのキャリア・ビジョンを描くことを目的としています。山形県は共働き率や育児をしながら働いている女性の割合が全国の中でトップクラスであり、将来の仕事と生活を考える上で貴重な環境と言えます。

山形大学は男女共同参画の推進に取組んでおり、男女共同参画推進室が本授業を担当しています。授業に参加することは、各学部の研究者や県内の様々な職業人と出会うチャンスですし、社会の重要課題である男女共同参画社会について理解を深める機会になるでしょう。

授業スタイルとしては学生主体型授業であり、学生が講義の進行などを担当します。また、社会人基礎力を重視し、ゲスト講義以外の授業では、グループ学習、課題探究、新聞レポートなどに取組んでいます。令和2年度は、新型コロナの感染防止に配慮し、小白川キャンパス保育所の見学予定は中止したものの、WebClassなどを活用してアクティブラーニングを継続しました。

学生の感想の一部を紹介します。「人生100年時代になる中、今までと働き方・生き方が変化していくことを改めて考えさせられた。」「三世代同居が日本で一番多い山形県での体験談を聞き、家族の役割について学ぶことができた。」「新聞の大切さを知り、新聞レポートを通して大事な情報を得ることができた。」授業記録を毎年度末に発行していますので、詳しくは男女共同参画推進室HPをご覧ください。

一年次から自分の将来について考える重要性

地域教育文化学部地域教育文化学科 2年

青木 雅

「キャリア形成とワーク・ライフ・バランス」は、『山形から考える』の授業であり、これからの時代に「キャリア形成」や「男女共同参画社会」は重要になると思ったことと、「山形で働いて生きるってどういうことだろう」という興味から、受けることを決めました。

授業の形式としては、講義を聞く時間と新聞やインターネットを用いて自分で調べる時間があります。

講義を聞く時間では、山形大学の先生方を始め、山形で活躍されている住職の方など、さまざまな方のお話をお聞きし、どういう経緯で進路を決めたのか、ワーク・ライフ・バランスや男女共同参画社会についての意見など、幅広い考えに触れることができ、自分の視野が広がりました。先生方の多くが「山形は子育てがしやすい」とおっしゃっているのが印象的でした。

自分で調べる時間では、「新聞レポート」をまとめていくうちに、触れる機会の少ない新聞の良さに改めて気づき、自分の興味のある分野を中心に幅広い知識を得ることができました。

この授業は、「働くってどういうこと?」「結婚して子供を育てるって?」「山形で働いて生きるとは?」「男女が共に生きるって?」といった疑問をもった人にぴったりの授業だと思います。時間がある一年次のうちに、自分の将来について、社会問題について、意見をもつことはとても重要だと思います。様々なキャリアをお持ちの講師の方からお話をお聞きするという貴重な体験ができ、自分の視野を広げられ、将来を考える一歩となるということから、後輩の皆さんにお勧めできる授業です。