最高学府へようこそ「スタートアップセミナ-」
阿部 宇洋 先生
新入生の皆さん、山形大学へのご入学おめでとうございます。令和最初の大学生ですね。さて、大学生活は自身の意思によって意味付けがなされます。夢に見たひとり暮らしや、友人との自由な時間を謳歌する大学生活、学問に打ち込む大学生活、就職や夢に向かい目指す大学生活。みな、等しく与えられた、限られた時間のなかで構成してゆかねばなりません。
これからの大学生活で皆さんが取組むものは【学問】になります。いわゆる学生の本分です。今まで皆さんが経験した教育課程は、学習、勉強といった類です。学校に通い、教室に入り、決められた時間で先生から教えられました。ある種、決められた内容が、決められた解答として存在する世界です。問いや疑問を持ったとしても、その答えに抗うことが出来なかったはずです。
大学では違います。決められた解答ではなく、解答を疑う立場、解答を論証する立場になります。学問は常に問いの連続です。みずから学ぶという姿勢、その問いの方法は、理系文系関係なく基本的に同じなのです。
そして、その問いの方法、技法を学ぶのが、スタートアップセミナーです。
皆さんは高校生の時から文系理系に分類され、大学に進学しました。大学においても文理の壁はあります。しかし、社会に踏み出すとたちまち文理の壁がなくなり、人としての真価が問われます。その際、「自分は文系なので、自分は理系なので」という逃げは通用しません。
スタートアップセミナーは学問の基礎を学ぶ導入科目かつ必修単位であり、社会で必要とされるスキルの基礎の一部を同時に学びます。導入となるレクチャーを受けた後、みずから学び、考え、クラスの仲間と一緒に学びを深めてゆきます。この学びが、これからの生活を豊かにしてくれるはずです。その課題には一見理不尽とも思われる内容があるかも知れません。理不尽な課題、要求はどこの世界にも存在します。その時に、課題に立ち向かう技術があれば、皆さんが見ることの出来る世界は劇的に変わることでしょう。
スタートアップセミナー担当一同、皆さんと一緒に学べることを心待ちにしております。
大学生の基盤作り
人文社会科学部人文社会科学科 2年
柴田 萌香
大学生活は今までの学校生活とは違って、授業は自分で選ばなければいけないし、何もかも自己責任で進めていかなければなりません。それは、手探りの状態で大学生活を迎える新入生にとっては不安なことだと思います。これから紹介するスタートアップセミナーは、導入科目といって、これから4年間の大学生活を送る新入生にとって基本となる土台を作る非常に重要な授業となります。
大学の授業といえば、プレゼンテーションやレポートを思い浮かべるでしょう。この授業ではプレゼンテーションやレポート作成の基本を学ぶことが出来、大学生活のスタートを切るための一歩を手助けしてくれます。また、レポート等の作成にあたる資料収集の際のノウハウも学ぶことが出来ます。履修する授業によっては、数千字以上のレポートを書いて提出するように課されることがあります。数千字以上のレポートなんてどんな感じで書けば良いの…?(焦り)なんて思ってしまうでしょう。しかし、この授業で学んだレポートの構成や書き方等の基本を活かせば、非常に書き進めやすくなります。私も実際にそのようなレポート課題が出された時、この授業で扱ったテンプレートに沿って書き進めていったことで無事に書き終えることが出来ました。
またこの授業では、文理関係なく他学部生との交流が出来ます。クラス自体少人数で、5人程度のグループに分かれてプレゼンテーション等を行います。そのため、仲が深まり他学部の友人も増えます。
最後に、この授業で得たものは大学生活で非常に使えます。大学生活を有意義に過ごせるよう、ぜひ基盤作りに役立てていってくださいね。